実施報告
【研究会】

2016.06.07研究会「最近の中朝関係、問題はあるのか」(2016/6/7)

日 時2016年月6月7日(火)午後5時00分~6時30分
場 所慶應義塾大学東アジア研究所 共同研究室1 (三田キャンパス 大学院校舎8階)
使用言語韓国語

 

◆プログラム

報 告: 朱宰佑(韓国慶熙大学教授)
司 会: 西野純也(慶應義塾大学)

 

韓国慶熙大学の朱宰佑教授をお招きして、最近の中朝関係について研究会を開催した。朱宰佑教授は北朝鮮と中国両国の最近の関係は政治的側面からはそれほど悪くないが、経済的では亀裂が出ており、今日の中朝関係悪化の原因となっているのは核問題ではなく、経済問題であると述べた。

両国を取り巻く経済問題の根本的な原因は威(ウィ)化(ファ)島(ド)の開発に関する経済協力の過程において積極的な態度を見せた中国とは反対に消極的に臨んだ北朝鮮の態度であったと述べた。

また、両国が置かれている北東アジアにおける勢力均衡もまた構造的問題の要因として作用していると述べた。

中朝関係を悪化させる北朝鮮の態度を変化させるためには北朝鮮を変化させる必要があるが、北朝鮮の経済力もさることながら、中朝の同盟関係も中国軍が北朝鮮国内に駐屯しないことや武器分野に関する協力も行われていない部分が特殊な同盟関係であるため、中国だけでは北朝鮮を変化させるのは厳しいと述べた。

国際情勢から見た場合、北朝鮮の変化は北朝鮮制裁に関する中国の態度にかかっていると述べ、現在の中朝関係から考えると、中国側は北朝鮮側に対する強固な制裁政策などは望んでいないため、これからも現状を維持していく可能性が濃厚であると主張した。

研究会では、朝鮮半島問題の専門家が参加し、議論を深めた。

 

*センターによる整理

 

 

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