第2回の日韓対トライラテラルセミナーが、東アジア研究所(EAI,ソウル)、台湾政治大学国際問題研究所の共催により開催された。主なテーマは東アジア地域のアーキテクチャーであった。会議の目的は、「ミドルパワー」の視点から地域アーキテクチャーに対する日韓台の共通理解の幅を広げることであった。会議では、まず、日韓台の共通の未来像を構築するにあたって、「ミドルパワー」概念が共通の理論的基盤であることが再確認された。そして、それぞれのアーキテクチャー概念を比較分析し具体化しながら、「ミドルパワー」として日韓台がどのような地域協力が可能であるのかについて報告と議論を行った。主に、人間安全保障、グローバルガバナーンス、国際基盤(norm)の強化などが取り上げられた。そして、中国の浮上に関しても活発な議論が交わされた。アメリカに対する安保依存と中国に対する経済的依存の間で生じるジレンマをいかに調整していくのか、中国浮上の修正主義的性格をいかに抑制するのかという共通の課題に直面していることが強調された。
*会議のサマリ及び政策提言集はこちら-〉Summary of JKT 2011. 11.26.pdf