◆プログラム
日本と韓国の専門家を迎えて、「文在寅大統領誕生と 新政権の課題」をテーマに日韓シンポジウムを開催した。 第1セッションで、康元澤教授は「2017年大統領選 挙と韓国政治の未来」について述べた。昨年10月から行 われたろうそく集会、朴槿惠大領領の弾劾、そして早期の大領領選挙による文在寅候補の当選課程を説明した。 康教授は今回の選挙は有力な保守候補がいない、特殊な 大領領選挙であり、ろうそく集会と弾劾により形成され た政治体制だったと論じた。李佳穎記者は「19代大統 領選挙の評価と今後の政治の展望」を主題に、ろうそく 大統領選挙の影響で、歴代大統領選挙の中で一番時期が 短く、政策の対決がほとんどなかった選挙だと評価した。 また、李記者は予定より早まった大領領選挙により保守 の分裂、与小野大政局の協治、積弊清算を論じた。 第2セッションでは、平岩俊司教授が「新政権が直面 する外交安保課題」をテーマに、①北朝鮮核・ミサイル 問題、②米韓同盟と対中関係、③複雑な日韓関係につい て論じた。また、日韓関係は敵対視する関係ではなく、 協力関係であることからお互いに協力し合って課題を解 決していかなければならないと述べた。李泳采教授は「韓 国新政権が直面する安保課題―文在寅大統領の選挙公約・ 著書とシンクタンク論調の検討を中心に―」について、 ①文在寅大領領誕生の背景と安保課題への影響、②選挙 公約集からみられる主な外交と安保政策、③文在寅の著書 で読み取る安保政策、④シンクタンク「韓半島平和フォー ラム」「国民アグレマン」関連者の主な論調の検討、⑤新 政権の安保課題の展望について発表した。また、報告後 には参加者と報告者の間で活発な意見交換が行われ、韓 国新政権に対する関心が高まった。
*センターによる整理