日 時:2015年11月27日(金)14:30~18:00
場 所:東館6階 G-SEC Lab
共 催:
日本・慶應義塾大学東アジア現代韓国研究センター
韓国・ソウル大学日本研究所
助 成:日本国際交流基金、韓国国際交流財団
経済·人文社会研究会、韓国教育開発院
言 語:日本語、韓国語(同時通訳)]
ソウル大学日本研究所との共催で「日韓シニアラウンドテーブル」を開催した。プロジェクト「日韓知性の開かれた対話」の一環で開催された本会議では、国政での経験を持つシニアリーダーが参加し、現在の日韓関係について議論を行った。
まず、会議では国際経済における日韓協力の可能性が挙げられた。リーマン·ショック以来、世界経済の不確実性がいまだに払拭されていない中で、経済政策をめぐって国際協力が求められている。日韓もその流れに応じるべきであり、開発途上国の持続可能な開発、TPPのような国際経済秩序の構築、環境問題での両国協力が期待されている。
近年の日韓関係の悪化と関連して会議で強調されたのは、両国対立を管理するメカニズムが働いていなかった点であった。歴史問題が現在と未来の日韓関係を束縛する状況が続き、国内感情が日韓の共通の利益と価値を上回っていると、シニアリーダーは声を揃えた。こうした問題意識を踏まえて、シニアリーダーは国内での閉鎖的な視角を超えて相手の視角を理解しなければならず、日韓がそれぞれの地域構想について理解し合い、ビジョンを共有しなければならない。と主張した。お互いに民主主義制度や文化を共有しているだけに、協力の地平を広げることができるという。
会議では、国政での経験を生かして広い観点から日韓関係を論じることができた。何よりも、近年の日韓関係の悪化により、両国間の相違点が注目されがちであるが、グローバルな観点からは、認識を共有している部分が多いとし、会議を締めくくった。
【プログラム】
司 会:朴喆熙(ソウル大学)、添谷芳秀(慶應義塾大学)
パネリスト:韓国側:
千英宇 (元大統領府外交安保首席)
玄旿錫(前経済副総理兼企画財政部長官)
洪允植 (前国務調整室第1次長)
日本側:
川口純子(元外務大臣)
明石康(国際文化会館理事長)
今野英洋(元経済産業審議官)
*センターによる整理