報 告:渡邊 武(防衛研究所)
司 会:西野純也(慶應義塾大学)
日 時:8月18日(火)14:00~16:00
場 所:大学院校舎8階 東アジア研究所・共同研究室1
[使用言語:日本語]
防衛研究所の渡邊武研究官をお招きして、朝鮮半島の体制競争に関して研究
会を開催した。渡邊研究官は、軍に対する文民統制をキーワードとして南北朝鮮
の体制競争を分析した。体制競争とは、競合する体制の中でどちらの体制が正し
いか、また、いずれの体制を選択するのかを争うことである。冷戦の終結過程を
振り返って見ると軍が既存体制を支持するか否かが決定的に重要な要因として作
用した。こうした分析を踏まえて、渡邊研究官は南北朝鮮の体制競争では、敵対
者の浸透に常時直面しているため、いずれの領域内の軍人も敵対勢力を支持す
る可能性があると指摘し、軍への浸透防止及び統制を図るのか体制維持におい
て核心的な問題であると主張した。研究会では、多くの朝鮮半島問題の専門家が
参加して議論を深めた。
*センターによる整理