2012/01/14
第12回セミナー「韓国政治の変化と展望‐金大中政権から15年を迎えて」(1月30日、月)開催のご案内
慶應義塾大学東アジア研究所現代韓国研究センターでは、清水敏行(札幌学院大学)教授を招き、「韓国政治の変化と展望-金大中政権から15年を迎えて-」と題する定例セミナーを開催いたします。
今回の定例セミナーでは、ダイナミックに展開する韓国政治の動向を市民社会との関連で分析し、これからの展望を示します。多くの皆さまのご出席をお待ちしております。
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◆テーマ:「韓国政治の変化と展望-金大中政権から15年を迎えて-」
講演:清水敏行(札幌学院大学)
討論:小此木政夫(九州大学)
司会:添谷芳秀(慶應義塾大学)
◆日 時:2012年1月30日(月)17:30~19:00
◆場 所:慶應義塾大学三田キャンパス 大学院校舎1階 313号室
【慶應義塾Access & Maps】
http://www.keio.ac.jp/access.html
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→キャンパスマップ【9】が大学院校舎です。
◆講演者紹介
清水敏行(札幌学院大学法学部)教授
韓国市民社会と政治に関する著書として、『韓国政治と市民社会 : 金大中・盧武鉉の10年』(北海道大学出版会、2011年)、「民主体制定着期の韓国における政治と市民社会」など多数。
◆問い合わせ先:慶應義塾大学東アジア研究所現代韓国研究センター
〒108-8345 東京都港区三田2-15-45
tel 03-5427-1598
fax 03-5427-1640
e-mail: <kcckskieas@info.keio.ac.jp>
◆セミナーでは、特別の場合を除いて映像による取材はご遠慮いただいております。プレスの方々が、講演者等の発言内容を引用される際には直接本人の了解をとってくださいますようお願い申し上げます。
サッチャー、ミッテランと朝鮮統一を語る
慶應義塾大学教授
小此木政夫
1989年11月9日、ベルリンの壁が崩壊してから正確に20年が経過し、それを回想する特集記事が世界中のマスメディアをにぎわした。そこで再び紹介されたのが、ドイツ統一に対するサッチャー英首相の警戒心である。彼女は統一ドイツがヨーロッパ最大の政治、経済大国となり、それに東欧諸国が従属することを恐れて、核保有国である英仏が団結すべきであると主張したのである。しかし、新たにフランス政府が公開した外交文書によれば、ミッテラン大統領はサッチャーの主張に同調しなかった。彼はドイツ統一を支援する代償として、共通通貨の導入など、ドイツに欧州統合への協力を要求したとされる(『毎日新聞』、11月8日)。サッチャーは欧州安定のためにドイツ統一に反対したが、ミッテランは欧州統合のなかでドイツ統一を実現しようとしたのである。
もちろん、サッチャーの警戒心にはそれなりの理由がある。事実、国際政治についての標準的なテキスト(ジョセフ・ナイ『国際紛争』、有斐閣)は、第1次世界大戦勃発の要因をドイツの強大化に起因するシステム・レベルでの変化や同盟関係の硬直化によって説明している。また、「ヒトラーの戦争」という単純化を含めて、第2次世界大戦は明らかに第1次世界大戦の第2幕としての性質をもっていたと指摘する。言い換えれば、第1次世界大戦によってドイツ問題が解決されなかったことが、第2次世界大戦の原因になったのである。そのような観点から見れば、第2次大戦戦後のヨーロッパ安定を保障したのは、ドイツ分割にほかならない。他方、独仏和解と欧州統合の前進も、冷戦終結後のドイツ統一が新しい脅威の源泉となることを防止した。そのような意味で、サッチャーとミッテランの論争は象徴的なのである。